“hide gallery” was set up as a contemporary art gallery off the back of “Book and Sons”, an art book store in Tokyo, and “Kawata Gallery”, a well-established art gallery in Kobe. With the combined perspectives of a contemporary art book store and the rich 60-year experience of a refined art gallery, ‘hide gallery’ aims to carefully curate and usher in a new era of previously unseen art that can convey new culture and value.

hide gallery
  • EONS

写真家・南佐和子が、北海道やフランス、ドイツ、アイスランドと各地を旅しながら、自然と文明的な人の営みの交錯を探ることでそれぞれの土地に織り重なる「時間の積層」を明らかにした一冊。
氷河や柱状節理といった太古の地球活動による痕跡や、連綿と続く動植物の営み、太陽から放たれたプラズマが地球の磁場に引き寄せられて生じるオーロラ。
数億年という計り知れない時間の経過と繰り返しを通じて生み出された風景の数々は、AIやSNSの興隆によって即時性や効率性の重視が加速する人間社会の特殊性と、自然における多様な時間の尺度や在り方を問いかけます。

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    2026年06月19日
  • VISCIN
ギリシャ人映画監督・Yorgos Lanthimos(ヨルゴス・ランティモス)が、ホラー映画の鬼才であるAri Aster(アリ・アスター)の持ち込み企画で監督を務めたサイコサスペンス『Bugonia(邦題:ブゴニア)』。
本書はランティモスが『ブゴニア』の撮影現場やロケーション周辺で撮影したスチル写真を、長い一本のページを蛇腹に折り畳んだ造本でまとめた一冊。
読み進めていくごとにたわんでいくページの姿は、巻かれていたフィルムがリールよりほどけていく様子を彷彿とさせます。
即興による垂直や並行を無視した風変わりの構図。謎や不穏さの漂う風景や人物のポートレート。死と再生。モノクロームの無彩色から次第にカラーの有彩色へと転じていくイメージの展開とその視覚体験は、ランティモスが書物という形式を通じて到達した新たな地平に鑑賞者を導きます。

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    2026年06月18日
  • Dewdrops 露のしずく

季節の変わり目や、朝晩の寒暖差によって植物の葉先や枝に水滴が発生する自然現象であり、日本では秋の季語として知られる「露」。
至近距離のマクロな視点から「露」を10年以上にわたって撮影したスイスの写真家・Mäddel Fuchs(メッデル・フクス)は、自然のうつろいや時間の経過でもたらされる美に向き合い続けることを通じて、日本古来からの美意識である「侘び寂び」に相通じる感覚を会得しました。
本書ではフクスの撮影した「露」の写真178点とともに、「露」について松尾芭蕉や小林一茶、正岡子規といった日本の詩人らが詠んだ短歌11句を互いに呼応する形で収録。
足元の小さな世界でひっそりと繰り返される美の存在に向けた様々な視点や解釈に触れることができます。

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    2026年06月17日
  • The Fourth Wall / 第四の壁

写真家・竹之内祐幸が、様々な被写体の持つ無垢な美を引き出した一冊。
竹之内は両親が共働きのために幼少期は家で一人過ごすことが多く、孤独感や疎外感を抱えながらも、そうした感情と弱さを悟られないように壁を作りながら他者と関わってきました。
しかしカメラを手に写真を撮影している最中においては我を忘れて無心になることができ、幼少期に感じた孤独や疎外感を乗り越えて他者にありのままを曝け出すとともに、自身の内面で眠る生来の自分とも再会を果たすことができました。
本書では竹之内が撮影した都市の風景や草木に花などの自然、また身の回りの何気ない日常に、様々な友人たちなどを収録。
竹之内の内面から溢れた柔かな視線と鋭い観察眼を通じて、被写体の潜在的な魅力と、そこに存在することの儚さや奇跡が捉えられています。
タイトル「第四の壁」は、現実世界と演劇内のフィクションな世界を隔てる想像上の壁について指す単語で、観客はこの壁を通して舞台上に繰り広げられる世界を観ているとされます。

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    2026年06月15日
  • 野良

ファッション雑誌「zyappu」の元編集長で写真家の伊島薫が、「閉塞感漂うこの時代にあって、周囲の目を気にすることなく我が道をゆく野良たちが集う場所」として創刊したカルチャー誌『野良』。
創刊号の特集テーマは「顔」であり、「顔はその人の象徴として、表情を湛え内面を表に映し出し、その意思を、気持ちを、怒りや悲しみ、そして恥ずかしささえ伝え、他者とのコミュニケーションをはかる装置である」と位置付けながら、顔のない人形を作り続ける正体不明のアーティスト・POOLや、「メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)」を手掛ける三原康裕などに着目。
複数のクリエイターとその活動を取り上げることを通して、「顔」というモチーフを多角的に掘り下げています。

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    2026年06月15日
  • 遊回

台湾・高雄出身の写真家で、版元「南方書局」の代表である富澤大輔の初大判写真集。 『字(2022年)』、『平行写真(2023年)』に連なる三部作の完結編。
本作は、中判フィルムカメラにより撮影された全170点のカラー写真を収録しています。 その視点は未練を持ってあの世に渡らず幽霊となった存在が現世を散歩をしているような、地に足のつかない感覚を彷彿とさせます。 装丁は富澤と長年タッグを組んできた神奈川県出身のグラフィックデザイナー・明津設計(浅田農)によるもの。

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    2026年06月14日
  • THE LOW COUNTRIES – 1966–1971

ミニマル・アートの代表的なアーティストであるDonald Judd(ドナルド・ジャッド)の1966年から1971年にかけてベルギー、オランダ、ルクセンブルクで過ごした時期の活動や思考を紐解く一冊。
美術史研究者Wouter Davidts(ワウター・ダヴィッツ)が、これまであまり注目されてこなかったヨーロッパでの初期の活動を検証しています。
対象は1965年にストックホルム近代美術館で開催されたグループ展への参加から、1970年のファン・アッベ美術館で行われた初の個展に至るまでの時期に及び、オランダ、ベルギーに残された豊富なアーカイヴ資料をもとにアメリカで自身の造形言語を確立していったのと同時期に、ヨーロッパにおいてもJuddの作品が重要な制度的・批評的関心を集めていた過程を明らかにしています。
Juddの先駆的なミニマリズムが持つ国際的な広がりと、その持続的な影響力を新たな視点から照らし出す貴重な資料です。

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    2026年06月14日
  • 音のはじまり

個性のないことや匿名を指す単語・アノニマスと青森を組み合わせた造語「アオノニマス」と題し、故郷の青森を中心に撮影してきた写真家・柿崎真子は、コロナ禍の行動自粛をきっかけに、自身の生活拠点を取り巻く風景へ眼差しを向けました。
身近にあるささやかな喜びやその好奇心を通じて中判の6×6で捉えられた自然と、それらを構築する植物の存在は、人間の介在なしに成立する世界の存在を静かに物語っています。

言葉を持たないものたちが、不規則に発するざわめきを感じたい
たしかなことは、暗闇の出来事かもしれない
まるで、種が土の中でじっと雨の訪れを待ちながら、
静かに創造を始める日のように
-柿崎真子

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    2026年06月13日
  • 小さなウインドウで見る

グラフィックデザイナー小林一毅による、日常の細部や瞬間を捉えた453枚のドローイングをまとめた作品集。
図書館で紙芝居を見ているときにふと感じた思いから着想を得て、普段見過ごしがちな風景や物事を「小さな窓」の視点で切り取り、色彩・構図・形のバランスを通じて表現しています。
各作品は静謐でありながら鮮やかな印象を与え、観る者に視覚的な気づきや発見をもたらしており、小林一毅の自由なデザイン感覚や観察力が垣間見える一冊。

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    2026年06月12日